■SSケース
ルイ・モネのケースは、高品質なステンレススティールで出来ています。その素材構造は、鉄、クロム、モリブデン、ニッケルなどの合金で、化学的な安定性を保っています。10ミリ〜12ミリの厚いスティール板から打ち出されるプレス工程のあと、ケースは無酸素の環境の下、ゆっくりと1050℃まで熱せられた後冷やされ、とても硬いウォッチケースベースとして出来上がります。
それからケースの研磨が始まります。たくさんの正確な穴を開け、ネジ穴をカットし、ムーブメントを納めるため厳正な計測により内部をくり抜き、細部にわたり磨き上げられていきます。これらの研磨をするためには、油と機械の微妙な手加減が必要となり、熟練した技術者がケースを完成させていくのです。正確な寸法、表面の滑らかさを厳しくチェックしながら完成させ、要求される高い品質に応えていきます。
次に本格的な磨き工程に入ります。ここでは機械を使うことは出来ません。研磨盤に研磨剤を塗り、技術者が丹念に正確に表面と側面を磨き上げていきます。それが終了すると、更に細粒の研磨剤を使用し、ケースの表面が完全に柔らかに輝くようにしていきます。ケースが鏡のように輝き始めると、微小なダイアモンド破片のルビンを含んだ上質の研磨剤を使い、柔らかい布で更に磨き上げます。
そして最後の組立てになります。スタッフはダストフリーの環境の下、白い服を着用し、注意深く時計の部品を組み立てていきます。純粋なサファイアクリスタルと、シンボルマークである「百合」が刻印された竜頭を差し込み、重厚なスティールの時計の裏面を取り付けます。このような行程で、ルイ・モネのケースは造られています。